文学酩酊日誌

酒見賢一著「泣き虫 弱虫 諸葛孔明」

そもそも三国志の知識が「三国志艶義(成人向け漫画)」と、高校時代にやった「三顧の礼」しかありません。挙句、勉学中には国の名前を女に変換していました。アホです。
本は分厚かったですが、いちいち作者が「おいおいそれはないだろう」と突っ込んでいたりして大変面白かった。いやー、それは違うと思うぞ諸葛均、とか。
えーと…多分これ、酒見氏が脚色しすぎたところもあるんでしょうが、「劉備はホモ」という説になりそうです(「備、ぽんぽんが痛いの」は究極の名台詞だと思う)。
それと、孔明がブスの嫁はんを貰っているだらしない農夫であるということ。
…駄目だ。三国志好きに怒られる…。
この世界を知ってみたいのだけど、どれから手につければいいのか分からないんです。WEB検索もままならんので誰か教えて下さい。

中島らも著「ロカ」

惜しい!これ途中で終わってる!らもさんの冥福をお祈りします。ああ、続き読みたい。
話の内容がはしょりますが(本文中にでてくるギターは本当にあるのか)主人公ルカ(オッサン)の言葉を借りながら「煙草も酒も薬も俺はやるぜ」とか「マリファナ万歳」とか。らもさんのいいたいこと=ルカ、みたいな。むしろこれだけいってて今まで捕まらなかったことのほうがおかしい気がする。
こう、ナイフで切った切り口を「よーく見ろ、目をそらすな、こんなに血が流れるんだぜ」と眼前で見せつけられているみたいに読みました。
以前たまたま見た「爆笑問題のススメ」で、ほとんど言語規制の単語が入った歌を歌っていたのですが、それってこの本文中に出てきた歌でしょうか。
君が××でもいいんだぜー。君が××でもいいんだぜー。
君が飲んだくれでもいいんだぜー。君が傷心中だっていいんだぜー。
あと、よっぽど本上まなみさんが好きだったんですね。
個人的にククと二人で「爺」「姫」と呼び合うのがほほえましかった。

有吉玉青著「ねむい幸福」。

嫁はんが不倫相手のところへ家出して、その間自分も浮気する。家出中の嫁はんが職場に「昨日何食べた?」「最近遅いのね」と電話するのもナンセンスだし、「結局振られちゃったからかえってきたの」というところも解せない。というか許せない。
ち、ちくしょう、ドラマなんかフィクションだ。恋愛もフィクションだ!ちくしょう!ちくしょう!逃げられて置き去りにされたものの気持ちがやすやすわかってたまるか!お前だけは一生許さない。読んでいる最中腹が立って川に流してやろうかこのガキャアと思った一品。自分の身の上と照らし合わせて、登場人物全員嫌いです。主人公も浮気相手の横で安心して眠れるならばこの女こそを選べばよかったんだ。
誰か一人選べって言われたら、この嫁はんを往復ビンタしてやりたいぐらい嫌いです。こんなに負の感情丸出しにして読んだ読書は久々だ。

吉村萬壱著「ハリガネムシ」。

芥川賞受賞作品。…現代文学は何が名作か基準が分からない…。こんな話読んで笑ったという山田詠美も解せない。暴力描写がきつくて読んでいる最中何度も止めようと思った。
手首切った女の傷を針で縫うとか体に石を何個も入れられるとか、ああ、思い返すだけでも耐えられない。
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