新調昔小話
新調昔話第690話<2004年8月5日>

ただもう、バイト先で泣いて、家帰って泣い泣いて泣いて、最後にはもう嗚咽だけ上げながら呻いて、とてもしんどいです。
事の発端は、マエダさんの肉の詰め方がとっても気になって、ここ連日ずっと「その入れ方は違うんです、やめてください」と、いっていました。そのいい方が日に日にましてきつくなっていたとは思いますが、だからって、一向に変えなかったではないか!分からんことは訊けばいいじゃあないか!ましてや私だって肉を詰めているんだ、同じように入れたらいいじゃないか!
とうとう私は悔しくて泣いた。そしたら「私、この仕事不向きだと思うんです。家に帰っても子供に手をあげたりするようになったんです」といい、初めて泣かれました。「このままでは子供を包丁で殺すかもしれない」と思ったモリタさんはマエダさんの肩を持ち、要するに私(寺坂)が全部悪いといい、そのあげく「いままですみませんでした」と、強制的にいわされました。
何でだ。なんで私が一人悪者になるんだ。
私だって、ここ一ヶ月の耳鳴りの原因がバイトでのストレスで、耳が治らないんじゃないかと朝から何度も泣いたのに、それは一切、無視か!私の不正出血も偏頭痛も、原因は全部バイトではないか!
些細なことを気にした私も悪いですよ、でもなんで私だけが悪くなるんですか!誰か助けてよ、私は悪くないって言ってよ!私だけじゃないって言ってよ!ねえ!ねえ!


新調昔話第691話<2004年8月6日>
闘病生活一日目

昨日、日記更新したあと腹痛に襲われ、母に助けられながら病院にいってきました。久しぶりに母と手を繋ぎました。お腹の下、むしろ股の付け根が痛い痛いと泣きながら歩きました。
レントゲンとって、初めてCTスキャンした結果、卵巣がねじれかけてるとか、とにかく管轄外なので、産婦人科に回されました。
卵巣に水がたまって7センチぐらいに腫れているらしいです。
自宅療養せねばならないので、今日とあしたは仕事を休みます。けして、逃げたわけじゃない。むしろ、バイトの話なんてどうでもいいから、痛みから体を助けて。
とりあえず今は様子を見るとか、自然に治るのではないかということで手術はしないようなのですが、もしすることになったらどうしよう。しかも、母が昔起こした病気と同じもので、さらに怖いです(結果、母は腹に傷を作りました)。
怖くて怖くて、私は病院から帰ってきたあと饒舌になりました。
喋っていないと不安で、頭の中だけでも喋っていないと不安で、ちょっとでも休んだら恐怖が襲ってくるので、そういう恐怖に関して私は人一倍もろいです。眠ることさえできない小心者です。
いまこの瞬間でさえ、何か考えておかないと不安です。どうしよう。前向きとかおおらかにとか、そういう思考になれない。
痛み止めの薬もらったんですが、なんだか本当に薬物依存ですよ私。元気になったらもう一度人間失格読みますよ。今なら葉蔵(主人公)が他人に思えないと思いますんで。
誰か気が向いたらお電話下さい。一人でいると気が狂ってしまいそうでますます怖いです。きっと考えすぎなんですが、怖い。

新調昔話第692話<2004年8月7日>
闘病生活二日目(最終?)
本日、産婦人科に行って体を見てもらいました。
どういうわけかあれだけ膨れ上がった腫れ物が中で破裂したらしいです。とりあえずは、手術の可能性も消え、一安心です。膀胱炎にかかっているみたいなんですが、まあ、そんなもん(そんなもん)二日前の激痛に比べりゃなんてことないです。気丈!前向き!楽観思考!勇気!希望!熱血馬鹿!
身を案じてお電話、メールくださった方、ご心配かけて誠に申し訳ありませんでした。本当にありがとうございました。おかげさまで私は元気になれそうです。
ところがどっこい、「ああ、生きてるってすばらしーいーっ!」と思ったのもつかの間、昼寝して起きたら呼吸困難になるという事態に見舞われています。安穏の生活は程遠い。
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