文学酩酊日誌<2007年5月9日> 岩井志麻子著「タルドンネ」 久しぶりに読んでみようと思って読んだ岩井作品。あまりのえげつなさに体が固まってしまいました。韓国の人殺しの話で、死姦とか肝食うとか脳漿すするとか子宮取り出すとか…。 犯人に興味を持つ日本人女性がちょっと余計な気がしました。言わずもがな岩井先生っぽいんですけど。 群ようこ著「働く女」「無印不倫物語」「オトナも子供も大嫌い」 全部が短編集で、どれも面白かった。もうちょっと読みたいな、というのもいくつか。この人の書く人物は皆こっけいなところがあって面白い。 「オトナも〜」の後半転落と読後の悪さが残念です。主人公が小学生までは面白いのに…。 中山可穂著「ケッヘル(上下)」 今回の当り作。読みたくて読みたくて仕方がなかったので読めて嬉しい。 モーツアルトオタクが集まる話かと思いきや、それを絡めて連続殺人が始まって、でもそこには過去の因縁があって。のめりこんで読みました。 男女の純愛話もいいし、謎のピアニストと巻き込まれる主人公の同性愛も素敵でした。毎度、熱々の描写がいいからそのあとのいざこざが生々しくなるのがつらいです。映画化して欲しいなぁ。 |