文学酩酊日誌
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文学酩酊日誌<2006年11月16日>
五味太郎著「ここまできてそれなりにわかったこと」。
幼い頃からこの人の絵と文に慣れ親しんでいたもので、懐かしい。学生時代頑張って勉強したのも無駄じゃなかったんだ、みたいなのを振り返ったような話が150。しみじみ。

桐生操著「騙しの天才」。
世界各地で実際にあったらしい詐欺、悪戯の紹介。贋物作りすぎて技術が一流になってしまい「これは贋物なんです!」と本人が言っても認められない話が面白かった。

高橋源一郎著「あ・だ・る・と」。
下品すぎて吐きそうになった。AV業界(監督とか、男優)の目で見る話。もう二度と読まない。でも老婆と交渉する話はちょっとよかった気がする。気が。

ブルース・パンドルフィーニ著「チェス思考に学べ!」。
しまった、チェス知らなかった。将棋は昔、相手に飛車角桂馬あとまっすぐしか行けんやつを落としてもらって遊びました。でも読んで勉強になりましたよ。あと「サクリファイス」はチェス語だったのか。

三崎亜記著「バスジャック」。
少しフシギ話を読むと人に「世にも奇妙な物語っぽい」というのは止めようと思う。

<2006年11月26日>
島内景二著「歴史を動かした日本語100」
名言、名文はどれ見ても素敵。しかし著者がやたらと三島何とか由紀何とか夫を引用するので腹が立つ。

瀬名英明著「第九の日」
この人の小説は、無機質で冷たい感じ、心無い感じがする。体温がないような。でも話は格好よかった。あんまり内容分からなかったけど。ただ、「殺人犯は人を殺す瞬間神になった気がするんだ」とかそういう描写はビシビシ心に来ました。同感はしてませんけど。

星新一著「凶夢など30」「さまざまな迷路」
読むと人に話したくなる話ばかり。今気付いたんですが、星新一の本って、よほどのことがない限り登場人物に名前がない。「ある男が」「その老人は」が多かった。ちょっと発見した気分。

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