文学酩酊日誌<2006年3月18日> 諸田玲子著「恋ほおずき」。 素敵だったぁ。いわゆる中絶、堕胎の仕事をする江与が、取り締まる同心の清之助に恋心を抱くというのもよかったし、子降しにまつわる人々(子さらい、心中するおいらん等)の話もよかった。でもやっぱり産むなら幸せな子供産んでみたい。 山田風太郎著「自来也忍法帖」。 エッセイは読んだものの、小説は読んだことがなかったので読んでみた。 なんというか…パワフルな下ネタ技と言うか…。「精水波」、「忍法乳しぼり」とかネーミングに苦笑。ともあれ気丈な鞠姫様が無事でよかった。話はめちゃくちゃだったけど面白かった。それと「この自来也、鬼になれども茜(昔の女?)は切れぬなあ」の台詞が何か可愛らしかった。 朱川湊人著「花まんま」。 直木賞受賞作。「妖精生物」は初めての性体験みたいな話に思える。「摩訶不思議」は微笑ましかった。おっちゃんたら、もう! それにしても妙に「在日の人」の描写が詳しい気がする。作者もそうなのかな。 東野圭吾著「黒笑小説」 直木賞おめでとうございました。この本収録の「もうひとつの助走」「選考会」が変に生々しいのは多分今までの直木賞逃した故の話な気がしますよ…。表紙がはっちゃけすぎです、先生! 合田一道著「日本昔ばなしの裏話」 大江山にいきたあああい! いろんな昔話の発祥の地を紹介している本で、ああ、ますます大江山に行きたくなってくる。おらも鬼の座った岩に座りたいだよー。 追記<2006年3月26日> 山田風太郎著「忍法創世記」。 いやぁ、もう、あいかわらずのいやらしさ。 服部家対柳生家をベースにしつつ大きなところに発展していくので展開が途中でわからなくなりました(ピークは三組が山ん中で子作りしたところでした)。途中から人がいっぱい死ぬので悲しかった。 女に弱い七兵衛、今で言うツンデレの又十郎に押されて長男の舟馬の印象薄かったんですが、最後はすごく男前でした。 島田洋七著「佐賀のがばいばあちゃん」。 図書館にあったので、これを機に読書。すらすら読めました。 「おばあちゃん、お腹すいた」「気のせいや」でおなじみですね。映画化するそうで、ぜひとも見てみたいなぁ。 おばあちゃんのやってることパワフルで、町の人も温かくて、何かノスタルジックでよかった。切り詰めた生活していても、幸せはちゃんとある。 …前もこんな感想いったたような気がする。 荒木飛呂彦著「ジョジョの奇妙な冒険」1〜13巻(単行本版)。 弟が衝動買いしたので私もつい読んじゃった…。 前知識として「ドドドドドド」「ゴゴゴゴゴ」「ズキュゥゥゥン」の「メメタァ」で、何するだァー!で、そこにしびれるゥ!あこがれるゥ!で君が泣くのをやめるまで僕は殴るのをやめなくて、こいつはくせえー!で、オレは人間をやめるぞJOJOー!という数々の名台詞しか知らなかったので、今回読んでみてなんとなく納得しました。スピードワゴンはしゃべりすぎだと思います。ディオ<ジョジョ派。 いろんな人が死んでいくので悲しかった。まだ3部の始まったところなので、続きが楽しみ。承太郎は極度のマザコンさんなのか…。 追記:14〜19巻読了。ポルポルくんとじいちゃん大活躍。アブドゥル無事で良かったー。 そしてますます主人公置いてけぼり感が漂う。花京院の「ベイビー。お仕置きの時間だ」に、不覚にもときめいたのはここだけの話。こんな17歳見たことねえ! |